2017年 11月 30日
DIYは究極のアナログである!
子供の頃から絵を描くのが好きで、将来漫画家にと夢みたこともありました(恥)。
頭の中に湧くイメージを鉛筆や筆で白紙に描写する作業が好きで、二十歳を超えても絵を描いて過ごした青春時代。
筆もペンも、絵の具も全部お気に入りのコレ!があって、週末になると心斎橋筋のカワチ画材に足繁く通ったものです(懐かしい!)
(絵の具はもちろんターナーアクリルガッシュ、愛用歴20年です)
ですがグラフィックデザインの仕事をするようになってからは、早くて綺麗に書けるデジタル画に夢中になり、モニターに向かってペンタブレット1本、手書きで描くということがなくなりました。
イラストレーターを使えば手書きよりも正確なラインが引け、フォトショップを使えば複雑なグラデーションや画像加工、素材の貼り付けなんかも簡単にできる、半ば機械任せのデジタル画。
「コマンドZ」で巻き戻ればいくらでも修正が効くので、失敗だって怖くありません。
作業時間や仕上がりを比べても軍配はデジタルに、アナログに為す術はないんです。
あれもこれも画面上で完結してしまうデジタル全盛期ですが、一方で空前のアナログブームも巻き起こっておりますね!
こんな時代にますます盛り上げを魅せるのが、そう我らが D I Y !
自分の頭と手を動かして、失敗してもコマンドZでは戻ることのできないDIYは究極のアナログです!
家具、壁の色、生活雑貨、手に触れられる立体物は画面上で作ることはできません。
もはや文化と言われるほどが賞賛されているDIYですが、その影響で一度はデジタルの住人になってしまった私も、そういえば・・・最近手書きで絵を描いている!
アナログリターンしているという妙が、こんなところにもありました。
一目瞭然、写真のイラストは手書きです。
縁のラインが歪んでいたり、着色が均一でなかったり、素人丸出しの手書きのイラストです。
ですがこれは温かみなる味わいで(そういうことに・・・)、デジタルでは決して表現できない風合いです。
盛り上がった塗料の質感や筆後だって、手書きならではの味わい。
家具や雑貨をDIYするようになって10年になりますが、DIYのおかげでデジタルからアナログに立ち返り、手書きで描く絵の楽しさを再び感じている今日この頃です。
前置きが長くなりましたが、今日のお題はコレ
アルミポットのアナログ画を描いてみよう!
そもそもデジタル画もアナログ画も描く人は少ないと思いますが(汗)、今回は描かずとも描ける!?アルミモチーフの描き方をご紹介したいと思います!
リアルな質感は素材そのものを利用せよ!
今日の材料はコチラ
↓
・ブリキレクタングル(蓋)(セリア)
■ アルミ素材の小物イラストの描き方
ブリキ蓋に鉛筆でポットの輪郭を書きます。
ポットでなくてもフォークやナイフ、ペンダントライトなんかでもOK!
輪郭を筆でなぞり、モチーフの外面を塗りつぶします。
輪郭や隙間が狭いところは穂先の細い面相筆、背面など広い面積は平筆で塗り込みます。
塗料は水で薄めずそのまま着色。
少し盛り上がるくらい厚塗りすると、油絵のような質感が表現できます。
使った塗料
・ミルクペイント(ピスタチオグリーン)
・ミルクペイントforガーデン(チョコレートブラウン)
水で薄めたダストメディウムをスポンジで叩くようにして付着させます。
粉っぽい質感がプラスされ、イラストに表情が加わります。
ポットの中央に転写シール(セリア)でグラフィック入れて完成です!
ブリキ缶の素材をそのまま使うことで、塗装せず光沢と渋みのあるアルミポットのイラストが描くことができました。
全面にメディウムを付着させることで、着色面と無着色面が違和感なく調和します。
細かい文字や装飾は、既製のシールにおまかせするのが一番!
手書きだとやぼったくなり、さらには時間や手間もかかります。
頼れるところはそれとなく頼りましょう(笑)。
壁に刺したプッシュピンに蓋を引っかければ、白い壁が小さなギャラリーに!
出力、量産できない世界にひとつだけのオリジナルイラストができあがりました。
ポットの色はあえて塗らず、キャンバスのブリキを活かした、素材ありきのイラストです。
デジタル画で例えると「白抜き」といったところでしょうか。
今回はブリキ素材で光沢を表現しましたが、周辺を見渡せば白抜きに使えそうな面白い素材が転がっているかもしれません^^
それに金銀銅やラメやパールの塗料、ザラつきや埃っぽさを表現できるメディウムなんかもあり、アナログ画の可能性は無限です。
デジタルに手を出した私がアナログに再び魅力を感じるのは、DIYを通じて画面上の作業より手を動かして「作る」ことが好きなのだと、改めて気付いたからかもしれません。
イラストを描く機会はなかなかないとは思いますが、身の回りに活用できそうな素材があれば是非、お試しください^^